歴史


成立

呼称の確定

前回の開催から17日後の2015年1月22日、山根、大谷、鈴木の共通の友人である高向伴博が加わり実施される。これにより忘年会、新年会といったイベントとしてではなく、単に複数の人が集まり食事をするという場合でも実現可能であることが示される。同時に「2000年忘年会」「1500円新年会」に代わる新たな呼称の必要性が浮上。そこで本会中に、高向より「持ち寄り食会」という名前が提案され、以後この名称が定着する。この時点をもって、単なる忘年会・新年会のやり方の一つから昇華し、「持ち寄り食会」という一つの概念として成立したと見るのが一般的である。

 

開催場所は参加した4人が共同で借り「東山の和室」と呼んでいる場所で、購入場所は同所近くのイオン東山二条店。予算は800円とさらに減額された。なお初めてまるネコ堂以外の場所で開催。調理器具が無く、お湯を沸かせるだけという制限によって食会の有り様が大きく変化すると同時に、持ち寄り食会の可能性を大きく広げることとなった。

 

また本会において、参加した者が繰り出した品目を将棋や囲碁になぞらえ、「一手(いって)」「手(て)」と呼ぶようになり、その会で特に優れていた手は誰のどの手だったかを決めたり、それに対して自分の手がいかに劣っていたかを反省する「感想戦」が食事中に持たれるようになっていく。今回においては鈴木の「モツ鍋」が他の参加者を一様にうならせる好手だったことが感想戦において共有され、この「好手」を持って勝敗を決するという趣が確立され、この勝負性も持ち寄り食会の一つの大きな要素としてこの後、際立っていく。この時期、持ち寄り食会の持つ精神性が豊かに深まっていったこともあり、持ち寄り食会経験者による口コミやネット上での発信も広がっていく。

 

まるネコ堂ブログ:【061】持ち寄り食会と名付ける。

山根澪のブログ:800円食会での私の手。

 

特に、4人と交流のあった人とお金の研究室(大阪市)の小林健司が強い関心を持ち、食事を伴わない、ただ人が集まっている場でのあり方にまで敷衍し言及している。

 

小林健司のブログ:3センチのピントをめぐるたたかい

 

また、大谷は持ち寄り食会の場で生じる精神的な営みから持ち寄り食会を、

 

自分の内と外とを行き来することによって、幾度と無く塗り替わる自分を見続け、その自分として他人と出会うのである。 (まるネコ堂ブログより)


と位置づけている。